AI コーディングツールをざっと触ってみた感想
目次
個人的なメモ。試したものは以下の通り。
- Claude Code
- Gemini CLI
- Devin
- Cursor
どれもそこまで深くは触っていない。OpenAI の Codex, Codex CLI は触っていない。理由は後述。
各ツールの感想
Claude Code
何だかんだで一番バランスが良かったので、多くの人にお勧め出来る。
課金体系としては、Claude 有料プランでの定額か API キーでの従量課金かを選べるのも良い。自分は Claude の Pro プランを使っている。
Pro だと割とすぐ制限に達するようだが、自分の仕事としては、1つのプロジェクト専任で開発をがっつりやる訳では無く、開発以外でも管理職的な仕事だったり色々やる事があるので、制限に達したらそうしたタスクに取りかかるようにしている。
Claude Code: Deep Coding at Terminal Velocity \ Anthropic
VS Code と JetBrains IDE でも動かせるようだが、そちらはまだ試していない。
Gemini CLI
ツールの使い勝手としては Claude Code と大体一緒。あまり期待していなかったが、思ったより良かった。
Gmail アカウントがあれば無料で使えるし、Google Workspace の有料プランの人もそのまま使える。
サイトには
To ensure you rarely, if ever, hit a limit during this preview, we offer the industry’s largest allowance: 60 model requests per minute and 1,000 requests per day at no charge.
と書いてあるが、結構すぐに制限に引っかかって Gemini 2.5 Pro から Gemini 2.5 Flash へフォールバックされる。Claude Pro プランで Claude Code の制限に達するよりも(自分の場合は)圧倒的に早く制限に達した。
制限が気になる人は、従量課金となるが API キーを使えば良いはず。
Google announces Gemini CLI: your open-source AI agent
Gemini CLI はその名の通り CLI ツールだが、VS Code 等で Gemini を使えるものもある。ただ、そっちはまだ試していない。
Code with Gemini Code Assist Standard and Enterprise | Gemini for Google Cloud
Devin
Devin は $500/月というイメージが強くて使ってなかったが、 「Pay as you go, starting at $20」という Core プランもある事に気づいたので、使ってみた。ちなみに $500/月のプランも使い放題では無く、$500分のクレジットが含まれているだけなので、使い倒すと金額がやばい事になりそう。($500/月のプランの方がクレジット単価は安い。)
Claude Code や Gemini CLI とは仕組みが異なっており、(使うのは必須ではないものの)Devin 内で VM 環境を作っておいた上で何か指示を出すと、VM 内でコードの修正・テストなども行い GitHub 上で PR の作成まで自動で行ってくれる。GitHub 上で普通に PR のレビューを行うと、それを読み込んでさらに PR の修正を行ってくれる、という流れ。つまり、Claude Code や Gemini CLI を使った開発より、Devin を使った開発の方がより全自動に近い。
1つの機能しか依頼していないが、(たまたまかもしれないが)出来たがったコードの質も結構高かった。
課金の仕組みは冒頭に書いたが、クレジット消費は結構速い。$40クレジットを買って$30ちょいくらい使ったが、内訳としてはプロジェクトセットアップで半分、簡単な機能実装でもう半分という感じ。個人開発で使おうという金額にはならないと思う。
それとは別で良くなかった点としては、VM 環境がすぐ壊れた事。VM 環境はブラウザ上から仮想画面みたいなので操作もできるが、基本的にはあまり人間が触ってはいけないのかもしれない(git の操作とかくらいしかしてないんだけど)。結局 VM を作り直した。
全般的な感想として、よく出来たサービスで(うまく動作すれば)開発体験も良い。難点は高い事・・・
Devin | The AI Software Engineer
Cursor
Cursor は VS Code のフォークで、AI 機能を搭載したもの。上の方で少し触れた(実際に使った事は無いが)VS Code + Gemini Code Assistant とかと使い勝手としては同じような感じなのかもしれない。
Pro プランを2週間試用できるので、それで試してみた。Pro プランは$20/月。モデルの使用量も含まれているらしい。
主な機能としては Tab と Agent があるが、ここでは Agent について記載する。Agent は、Cursor のチャットウィンドウで指示を出すと、修正内容を提案してくれて、自分で反映・拒否を選ぶ、みたいな流れ。CLI なのか IDE 上なのかの違いはあるが、Claude Code や Gemini CLI と同じような使い方。
使ってみたが、指示の理解や生成されたコードの質がイマイチ。使ってるモデルが問題なのかもしれないと思い、Claude 4.0 Sonnet を使おうとしたが、
Anthropic's latest models are currently only available to paid users. Please upgrade to a paid plan to use these models.
というエラーが出た。それ自体は理解出来るので、自分の Anthropic API キーを使おうとしたが、試用バージョンではそれすらも出来なかった。Pro の試用が出来ると言っても、UI/UX の確認しかできず、実際に業務にどれだけ使えるかの確認は出来ないという事。なんかこの時点で使う気を無くして、評価は終了。
Claude でも Gemini でもプラグイン経由で VS Code と連携できるので、そっちが成熟してきたら駆逐されるのでは?という気もした。(使い込んでいる人からの意見も知りたいところ。)

Codex CLI を使っていない理由
Codex CLI は OpenAI 版 Claude Code みたいなものだが、ほとんど使っていないが、その理由について簡単に述べる。(Codex にはウェブ版もある。)
ウェブでの認証で躓く事が多かった
1つ目の理由は、ウェブサイトでログインで問題が発生したり、何度もログインを求められたりっていうツールとはあまり関係無い理由。
“The operation is insecure” error : r/ChatGPT
↑は主に Firefox で起こる問題のようだが、Chrome でもちょくちょく問題が起きてイライラする。
変な Verification を求められる
ようやく起動できたので “explain this codebase to me” という簡単な指示を出したところ、以下のようなエラーが出た。設定画面で “Verify Organization” をしろという事らしい。

で、このページに行ってみると、何か ID の写真とかを求められるのだが、この時点で面倒くさくて使うのを止めた。
あと、使うのを止めたので詳しく調べてないけど、ターミナルのコピペが出来なかった。上のエラーメッセージでスクショを貼っている理由はそれ。
まとめ・結論
今回いくつかの AI ツールを使って開発をしてみた。それぞれの感想をまとめると以下の通り。
Claude Code は開発者であれば使い慣れているであろう CLI 上で、AI に指示を出しながら開発を進めていく。裏側でどのような処理をしているかも容易に想像がつくのと、結果の質もなかなかだったので、バランスが取れていて使いやすいと感じた。
Gemini CLI は Claude Code と同じような使い勝手。無料で使えるが、API の制限ですぐに Gemini 2.5 Pro から Gemini 2.5 Flash になってしまうのが難点。
Devin は他のツールと仕組みが異なり、指示すると全自動で PR まで作ってくれて、新たな開発スタイルを予感させる。一方、裏側で何が起こってるのかが分かりにくいのと、とにかくお金がかかるので気軽には使えない。
Cursor は、VS Code をフォークして AI 機能を持たせたもの。上の方に書いたとおりあまりちゃんと評価できていない。ただ、VS Code + Claude Code あるいは Gemini がこなれてくると、あまり優位性が無くなるのでは無いかという気はしている。
Codex は使い始めるまでに色々面倒なポイントがあったため使っていない。出来る事は Claude Code とかと大して変わらなさそうなので、無理して使う事は無いかなという判断。
今後どれを使うかというと、個人的にはしばらく Claude Code, Gemini CLI を中心に使いつつ、Devin や VS Code + plugin の更新状況も適宜チェックする、という感じを考えている。
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